結論から言えば、PIDの調整は専門家でないとできません。
特に、温度をプログラム制御している染色機の調整は、更に困難です。
そこで、簡単な調整の考え方のみを記します。

通常の染色機で使われている値は以下のようです。

P(比例帯) =3%
I(積分時間)=7〜10秒
D(微分時間)=0秒(無効にしている)

メーカーの出荷値がほとんどの染色機でそのまま使われています。
弊社のプロコンに交換した場合は、試運転時に調整します。

加熱時に温度がついて来ない時

ほとんどのケースは蒸気不足ですので、PIDでは調整できません。

昇温から温度キープに移行した時にかなりオーバーシュートする時

Pを小さくします。最大1%まで小さくしてもかまいません。
Pを小さくした時は、Dを大きくします。最大30秒までOKです。
それでもオーバーシュートが気になる時は、Iを増やします。最大15秒までOKです。
これは染色機特有の調整で、一般的な機械には適用できません。

それでも原理が分からずにPIDをさわるのは怖いようでしたら、弊社にご相談下さい。
染色機によっては調整困難な機械もあります(電磁弁がONしてからバルブ開までにかなり時間がかかるような染色機)。