プロコンとは温度プログラムコントローラーの略語です。
温度をあらかじめプログラムした温度にコントロールすると言う意味です。

普通の温度調節計は

一定温度に温度制御するものです。何度から何度までゆっくりと上昇させることはできません。
また、一定温度でも、一定時間だけ温度制御することはできません。
つまり、時間要素がないことになります。  

プロコンは

温度調節計に時間要素を加えたものです。
以下のことが可能となります。

何度から何度まで何分かけてゆっくり昇温(降温)させる。

何度を一定時間保つ。

これらを使用者がプロコンに入力することを、温度プログラムすると言います。

 

例えば、次のようにプログラムします。

ステップ1=40℃を1分維持する
ステップ2=次に80℃まで10分で昇温させる
ステップ3=その後80℃を30分維持する
ステップ4=その後60℃まで5分で降温させる  

プロコンは、このようにステップ(セグメント)に、そのステップの内容を入力します。

上の例では、ステップ1〜3までは加熱動作ですが、ステップ4は冷却動作です。
この区別をさせるために、ステップ毎にタイムシグナル番号を加えます。
ステップ1〜3まではタイムシグナルの1番、ステップ4にはタイムシグナルの2番と入力します。
そうすると、ステップ1〜3の時は、タイムシグナル1と割り振られたプロコンの端子台がONします。これを制御盤が取り込んで、加熱として認識します。
同様にステップ4では、タイムシグナル2の端子がONして、制御盤は冷却を認識します。

ただし、染色機メーカーによって、タイムシグナル番号は違います。
ほとんどのメーカーは、1番が加熱で2番が冷却ですが、3番以降はまちまちです。
したがって、日阪様とニッセン様で、同じ温度パターンで運転する時でも、タイムシグナルだけは変更する必要があります。

染色機には加熱、冷却のほかに、水洗や排給水、薬品注入など様々な動作があります。
制御盤によって、これらの動作とタイムシグナルの番号が決められています。

また、水洗、排給水などは温度制御しませんので、設定温度は無視されます。
水洗時間は、制御盤によってプロコンの設定時間である場合や、制御盤の中にあるタイマーによる場合があります。
制御盤の中にあるタイマーを使用している場合は、そのステップの時間は無視されます。
ただし、ゼロ時間ではそのステップはスキップされます(排給水なども同じです)。
通常は、0.1分と入力します。